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人に人としての尊厳があるように、川にも川としての尊厳がある。人と川がお互いを尊重する関係とは?を考えています。
ハワイで44倍
2011-04-28 Thu 20:59
ヨウ素とセシウムだけじゃないって言ってるのに、公表しない東電・・・

中鬼と大鬼のふたりごと

このブログにあるように 先に海外で発表してます。

専門家はプルトニウムやウランは重いから飛ばないと言うけど、やっぱり飛んでます。
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沈黙の春?
2011-04-27 Wed 21:19
今年はミソサザイが囀らない。いつもの春はうるさいくらい朝早くから鳴くのに・・・

ウグイスの初音もない。キセキレイの縄張り主張もない。何だろう・・・

ジョウビタキは家の窓にくっついたり、ヒヨドリはこそこそ庭周りにやってきたり・・・

シジュウカラやヤマガラも静か・・・カケスも騒がない。

だから妙に物静かな春です。

雪消えが遅いので雪の上でブナの芽吹きが始まりそうです。

春花たちは見事なくらい咲いています。昨夏が暑かったから花芽のつきがいいのかな・・・

イワカガミ、ユキワリソウ、カタクリです。


先程19:30頃の地震は、直下型の揺れでした。いきなりドーンと上下してから横揺れが少し・・・

震源はいつもの通り長野県北部でしたが、ここの揺れ方は今までと違うものです。

国道353の宮沢が落ちてないといいけど・・・

まだ、しばらく地震は続きそうな気がします。



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聞く価値なし
2011-04-26 Tue 12:28
武田邦彦氏のブログの写真を見て、日本の報道の異常さを想う。

情報を一本化として 今まで 保安院・安全委員会・東電がバラバラにやってた会見を合同会見としたそうですが、会見場に入れる対象を限定してフリーのジャーナリストははじかれた・・・大本営発表はその通り伝えるメディアだけに発表すると言うやり方です。

一方で外人記者向けの会見場は武田氏のブログの写真の通り・・・

武田邦彦氏のブログ

つまり、「そんなもん、聞く価値なし」という評価・・・

これだから、信じられないんだ・・・
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学校教育から刷り込まれた
2011-04-25 Mon 20:13
「原発は安い」は本当か
ゲスト:大島堅一氏(立命館大学国際関係学部教授)


 これまで政府や電力会社は、「原発は安全でクリーン、他の発電方法よりも安く、原発を使用しなければ電力が不足する」などと説明をしてきた。福島第一原発が事故を起こした今、原発が安全だという点への信頼はもろくも崩れ去った。では、喧伝されてきた「原発は安い」は、本当なのだろうか。環境経済学の専門家で立命館大学教授の大島堅一氏と共に、ジャーナリストの武田徹と宮台真司が議論した。

 大島氏は、原発の商用利用が始まった1970年以降に原発にかかったコストの実績値を計算した。その結果、「原発が安い」のは電力会社から見れば本当なのだが、われわれ利用者にとっては間違っていると話す。一体どういうことか。

 発電にかかるコストとしてよく電力会社が出す数値は、たとえば04年に電気事業者連合会が経産省の審議会に提出した資料では、1キロワット時あたり、水力(揚水発電を除く一般水力)は11.9円、石油10.7円、天然ガス6.2円、石炭5.7円、そして原子力は5.3円としている。これは、稼働率を80%に設定するなど、ある一定の条件を想定して計算した値だ。この数値はあくまでモデル計算の結果であり、本当にかかったコストはこの方法ではわからない。

 さらに、われわれ利用者の負担という観点で考える時に重要なのは、「見えないコスト」と「バックエンド費用」だという。「見えないコスト」とは、国からの財政支出だ。技術開発費や立地対策費がエネルギー特別会計の中から支出されるが、電源別に集計されていない交付金もあり、知らない間に原子力にお金が出ている状態が作られていると大島氏は話す。大島氏が集計したところ、1970年~2007年の交付金の約7割が原子力に支出されており、ほとんど「原子力交付金」だということがわかったという。つまり、原発は国の優遇策を受け、必要なコストは国、つまり国民の税金で負担してきた。そのために、電力会社にとっては「原子力は安い」のだと大島氏は言う。

 大島氏は1970年~2007年の約40年間について、想定のモデル計算ではなく、実際に発電にかかったコストを、財政支出の国民負担についても合算して計算した。その結果、1キロワット時あたりのコストは、原子力10.68円、火力9.90円、水力7.26円と、原子力はもっとも高かった。

 もう一つの「バックエンド費用」とは、原子力特有の使用済み燃料の再処理費などのことで、これは燃料費など発電に必要な費用と共に、電気料金に算入されている。つまり、われわれ利用者が電気料金の中で負担させられている。大島氏は、たとえば使用済み燃料の再処理に11兆円以上が掛けられているが、そこで得られるプルトニウムはウランで購入した場合の9000億円分でしかないなど、バックエンド費用には今の原子力政策が抱える不合理が多々あり、それをわれわれが知らされないまま、原子力を選択してきたのではないかと指摘する。

 後半は、再生可能エネルギーのコスト面での評価と、1980年に科学技術庁のクレームを受けた文部省からの求めで、検定を通過した中学校社会科(地理)の教科書の原発に関する記述を書き替えた経験のある元教科書執筆者の大谷猛夫氏のインタビューを交え、原発をめぐる言説がいかに作られてきたのかについて議論した。



原子力発電をめぐる金の話は本当にデタラメ・・・利権が集中するからですね。
国民は知らないうちに高い電気料を払わせられている。しかも危険。

そんな原発をやめようと訴えて、保坂展人さんが世田谷区長に当選されました。OK!
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河岸段丘の端っこ
2011-04-20 Wed 13:27
地震と融雪の影響だそうですが、国道がピンチ!・・河岸段丘上を走っているところです。


もとは道の川側に土地が13m幅あったのですが、今日現在、一部地点はほとんどゼロに近くなってる・・・




しるしの地点ですが、大きな崩落時に一時的に清津川が堰止まったそうです。息子曰く「対岸から見ると、まるでグランドキャニオン」とのこと。毎日、崩れているそうです。

現在、交互通行になっていて、かろうじて通行できるけど、急ピッチで迂回路確保作業中。
私的には大型車両は通行止めにした方がよさそう。

大事な生活路ですから、この道が通れなくなるととても不便なのですが、実は他に2つ大きな問題を内蔵している。

一つ目はこの地中を桔梗原用水が通っていることで、清津川から取水された水はここを通過して信濃川合流まで広い面積の田んぼを潤している。江戸時代に作られた旧水路は既に崩落したとか・・・現在の水路が使えなくなると、田植えができない。

二つ目は崩落個所の数百m北側を 東電の送電線が通っていて、鉄塔があること。今のところ、すぐにそこまで崩落するとは思えないけど、もともと崩壊地だったそうで、地震がおさまらなければどんどん崩れそう・・・
福島原発があのとおりで、柏崎・刈羽原発からの大事な動脈の一つがここですから、早いうちに手を打たないと首都圏ピンチになるかな・・・(というか電力は火力発電で足りるんだっけ・・)
こんな河岸段丘をまたいで送電するためにデッカイ鉄塔たてるほうが間違いですよ。



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情報開示とは
2011-04-20 Wed 12:45
新潟日報の社説から

拡散予測できず 「安全」優先の情報開示を
 放射性物質の拡散を予測する国のシステムが、今回の福島第1原発事故で住民避難などに生かされなかったことが分かった。
 事故後に2千枚以上の試算図が作成されたが公表されたのは2枚だけで、公表時期はいずれも住民避難や農産物の出荷制限が行われた後だった。
 しかも、公表分は拡散予測ではなく、実測値を基にして既に放出された量と分布を試算したものである。
 予測に重要な原子炉の状況や放射性物質の放出量といった情報が入手できなかったためだという。
 所管する原子力安全委員会の班目春樹委員長はシステムの不備を認めた。国の防災計画の実効性に欠陥があることが明らかになったといえる。
 システムは開発と運用に約130億円が投じられている。
 過去に北朝鮮の核実験の放射能予測や三宅島の噴火の火山ガス予測で使われたとはいえ、本番では無用の長物と化した。完全な無駄遣いである。
 狙い通りに拡散予測ができていれば、住民の避難に当たって生じた混乱は少なからず避けることができたとの指摘が福島県から出ている。
 予測値と実測値に乖離(かいり)があれば、逆に混乱を深めた可能性はある。とはいえ、情報は出し方一つだ。
 きちんとした説明をした上で提示すれば、住民に有益なデータとなり、確かな避難計画の基礎にできたはずだ。極めて残念というほかない。
 それ以上に問題なのは、安全委員会に「住民の安全が第一」という基本的認識があったかどうか、疑わざるを得ないことだ。
 システムは正確な拡散予測はできなかったものの仮定条件を基にした試算を繰り返し、ある程度は実測値と符合する拡散の傾向を算出していた。
 最初の試算結果発表の席上、班目委員長は「かえって社会的混乱を引き起こすのではと、ためらいがあった」と発言した。
 そのことが理由で情報公開に消極的だったとするなら、国民をあなどるなと言いたい。
 後々批判されることを恐れたのであれば、それは「原子力ムラ」の保身でしかあるまい。
 国民は正確で迅速な情報提供と説明、それに基づく行動指針を求めている。安全委員会、政府は国民の安全を最優先に据えて事態の推移を公表すべきだ。そのことに伴う責任は、政府がしっかりと負わねばならない。
 安全委員会は原発の全電源喪失を想定できなかった。事故対応でも今回の失態のほか、定められた専門家現地派遣をしていなかった。原子力安全規制の抜本的見直しが急務だ。
新潟日報2011年4月20日
..

ホント、役に立たないよね。花粉情報とか洗濯指数とかは出すのに・・・

「パニックになるのを避けたかった」というのは治める側の都合で、国民は正確な情報を知る権利があると思う。
パニックになるかどうかは民力の試されるところだけど、今回の震災でも日本では無法地帯にはならない国民性が注目された。

正確な情報がないためにおこるパニックもある。今回の原発に関する報道や情報は、すべて操作された臭いがプンプンしている。震災直後はそれが怖くて怖くて、私はしばらく疎開したのですが、最近は臭いの裏側を読むことが習慣になってきて少し怖さに慣れてきた。

情報はありのまま開示する + 情報を受け取る賢さ がパニックを避ける方法と思うけど・・・
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地殻変動
2011-04-19 Tue 12:32
河岸段丘は地殻変動で隆起してできるんだけど、現実に地面が動いて初めて「そうか・・」と感じる。

国土地理院 水平方向

3月11日以降に動いている基準点を表示しているのだけど、津南町あたりは突出していますね。40cm以上動いてる。たぶん、断層のずれによるものだから一気にこうなるのかな・・・
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工程表と現実
2011-04-19 Tue 07:25
東電の原発収束工程表について 小出裕章氏は「希望的観測ではだめ」と言われているけど、私もずいぶん楽観的な計画だと思った。避難している福島県民も「絵にかいた餅」と言っていた。

更に斑目君も

★東電工程表、実施に相当の困難と班目委員長

 内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は18日、
東京電力が発表した事故収束への工程表について「相当のバリアがある」と述べ、
実施には困難が伴うとの認識を示した。

 また「工程表の精査はできていないが、スケジュールありきで
安全がおろそかになることは避けてほしい」と語った。

 班目委員長は「一番難しいのは2号機対策」とし、理由としてタービン建屋地下に
高濃度の放射性物質を含む汚染水があることを挙げた。フランスから導入予定の
浄化処理技術についても「本当に(高濃度の汚染水に)使えるのか、
安全委員会側として承知していない」と効果に未知数の部分が多いことを挙げた。

(2011年4月18日20時19分 読売新聞)


「一か月、やっと爆発しないように持ちこたえている状態」と私は思っているけど、どう見たらそんな甘い認識になるのか・・・
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ほぼ制御不能
2011-04-16 Sat 20:38
読売新聞の今日と昨日の記事です。

「原発ほぼ制御不能の所まで行った」細野補佐官

福島原発
 細野豪志首相補佐官は16日午前のBS朝日の番組で、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後の状況について、「どん底までいった。ほとんど制御不能のところまでいった」と述べ、一時、かなり危機的な事態に陥っていたことを明らかにした。


 その上で、「少しずつだが、コントロールできるようになった。冷却機能の回復という大きな壁を乗り越えないといけない」と強調した。

(2011年4月16日13時49分 読売新聞)



恐ろしい・・・しかし、私には1カ月持ちこたえているだけで、何一つ改善していないと見えるけど・・・
正直、いつどうなってもおかしくない状態と・・・

昨日の記事は・・・

柏崎刈羽原発所長は運転再開に慎重

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所の横村忠幸所長は14日、東日本大震災後初の定例記者会見を行い、2007年の中越沖地震で被災した同原発の運転再開問題で、3号機について「まだ国、県技術委員会などの審議にも入っておらず、(運転再開の)スケジュールは見通せていない」と述べた。

 3号機については、東電の清水正孝社長が13日の記者会見で、「運転再開に向けできるだけ早く、年内には手続きに入りたい」などと発言。これを巡り、横村所長は、「希望として言ったものではないか」とした上で「一つ一つ国、県などの審議を経た上で、これまで通りやっていく。工程ありきということはない。そう伝わってしまったことは申し訳ない」と慎重な姿勢を示した。

 3号機は既に耐震強化工事を終え、系統機能試験の終盤に入っていたが、東日本大震災の影響で中断。再開のめどはたっていない。

 清水社長の発言に、地元首長からは強い反発の声も聞かれた。

 柏崎市の会田洋市長は14日、報道陣に「福島第一原発の状況が収束していない状況で、そうした発言がなされることは理解できないし、驚いている。原発の安全性について国から新しい方針が示されないと、運転再開は難しい」とした。

 刈羽村の品田宏夫村長は、役場を通じて「粛々と対応する」とコメントを出した。

 また、泉田知事は同日、報道陣に「まさに点検、国での審査の途中で、現時点で(運転再開を)どうこう言うことはありえない。スケジュールに見通せるものがあると思っていない」と述べた。

 柏崎刈羽原発は2007年7月の中越沖地震で運転を停止。これまでに7、6、1、5号機の4基が順次運転を再開した。残り3基は運転再開へ向け、機器の点検などが進められている。

(2011年4月15日 読売新聞)



福島第一がこんな状態なのに、東電の社長ってどんな神経しているんだか・・・

今日も余震がまだ続いていて、本当に活動期に入った日本列島・・・5mも動いている地面に立ってる原発・・・
浜岡も柏崎もしばらく 止めてほしい。
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東電のCM
2011-04-13 Wed 20:37
市民団体のHPにある動画です。


福島原発CM集


毎朝魅せられてた東電のCM・・・最近、ぺんちゃんでてこないぞ・・・と思ってた。

東電のCMってほんと嘘っぽいペラペラで、視聴者をバカにしてる感ありありだと いつも不快に見ていたけど、今改めて見ると、なぜか感慨深い。福島県人の身になって見ると見事なまでの詐欺だ。

恵みに溢れた日本の環境を 放射能漬けにしてしまったこと、許せない・・(自分自身にも反省を込めて)

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逃げ足の速さ
2011-04-13 Wed 12:09
一号炉の放射線グラフが振り切れたままUPされなくなったので、気になっていたのです。

Mさんが東電との電話を文章化して転送可としていますので 下記に貼り付けます。

たぶん、電話の相手はクレーム係?のような人かと思います。現場の情報はほとんど
入ってないはずです。



東電から公表されている福島第一原発1号炉の格納容器内のガンマ線量が4月7
日の31.7Sv/hから、4月8日に100Sv/hに急上昇し、その後データが公表されな
くなったことを疑問に思い、
4月10日の深夜東電に質問の電話をかけましたが、詳しい人が居らず、
翌日電話をもらうこととなりました。

4月11日午後6時半に東電・放射線相談室の横田氏から電話があり、
説明を受けました。

(以下、私の簡単なメモと記憶によって報告を書いているので、発言をそのまま
 再現した物ではありませんが、おおよその要旨は忠実に再現しているつもりです。
 横田氏に会話内容を公開することは告げていませんので、文責は全てMにあります。
 カッコ内に少しだけ、私の感想・ツッコミを書いてあります。)

-----以下、電話内容-----

ます、横田氏から以下の説明があった。

横田
 1号炉の格納容器内のガンマ線量を測定しているCAMSという計測器が正常に動
作しておらず、100Sv/hの測定値は正確ではないと考えている。

 この不調の理由は、4月8日未明のマグニチュード7.9の余震により、CAMSがハ
ンチングを起こし、故障したとも考えられるが、確認は取れていない。
 原子炉建て屋内は、放射線量が高く、人が立ち入れないので、測定器を調べて
の原因究明や修理は困難。

 しかし、ほかのパラメーター(原子炉水位、圧力、温度)や、第一原発敷地内
の放射線量から1号炉は安定した状態にあると考えている。 (←ちょっと安心?)

これに対し、私の方から以下の質問を行った。

M
 アメリカの専門家からは、クロル38の検出などによって、1号炉の再臨界が
指摘されている。
 格納容器内のガンマ線量の100Sv/hに急上昇も再臨界の可能性を示しているの
ではないか?
 また、敷地内で中性子線の検出も報告されている。
 1号炉の状態を説明して欲しいので問い合わせている。

 東電から発表されているガンマ線データは、経時変化が追えないので、市民で
は判断がつかず、混乱し不安の原因になっている。
 東電で経時変化が追える細かいデータを見れば、トレンドから100Sv/hが計器
故障なのか、徐々に増加していったのか検証できるはずだ。

横田
 (数分中断し、社内で詳しい人に問い合わせている模様。以後、中断は頻繁に
入った)
 経時変化が追える測定データかどうかは確認が取れない。
 アメリカの専門家の報告は、重要な情報で、情報の発信もとを確認したいの教
えて欲しい。

M
 メールの海の底のどこかに沈んでいるので、電話しながらPCで探しているがす
ぐに出てこない。
 ただ、京都大原子炉実験所の小出裕章助教もクロル38について再臨界の可能性
を指摘しているので、そちらの方は日本語なので、東電でもすぐに見つけて確認
できるはず。

横田
 あ、小出さんですか。 (←明らかに、反原発側の専門家情報を軽んじている雰
囲気でした)
 小出さんは直接測定を行っている訳ではないので、現地の実情を知らないはずだが。
 東電がクロル38を検出したというのは間違いではないか?

M
 だから、アメリカの専門家の別ソースの指摘もある。
 小出さんの指摘だからといって、否定できないだろう。

横田
 アメリカの専門家の報告をぜひとも確認したいので、ソースを教えて欲しい。

-----

電話しながらソースを探すのは時間の無駄なので、一旦電話を終了し、ソースが
見つかったらかけ直すことになった。

-----
4月11日午後10時過ぎ、こちらから電話をかけなおす。

M
 ソースは以下のURL http://www.fairewinds.com/content/newly-released-
tepco-data- provides-evidence-periodic-chain-reaction-fukushima-unit-1

 この指摘を行っているArnie Gundersen(アーニー・グンダーソン氏)は、ア
メリカの専門家のようだ。
 クロル38やテルル129は半減期がとても短い放射性同位体なので、核分裂が
起きた直後でしか検出されないはずだ。

横田
 ソースを確認し、検証してみる。
 電話中断中にクロル38の検出について東電内で調べてみた。
 東電でクロル38を検出したと発表していることが分かったが、放射性元素の種
類確認が間違っている可能性があり、現在詳しく分析しなおしている所だ。

M
 分析しなおすといっても、半減期が短ければすでに崩壊しており、同じサンプ
ルを測定しなおしても意味が無いはずだ。

横田
 (確認のため中断後)
 生データがあるので、その分析をやり直すことで検証できる。

M
 東電の発表は、すぐにコロコロと結果が変るので安心できない。
 正確な情報を隠しているのではないか?

横田
 情報を隠しているということは無い。
 
M
 本当に再臨界していないと言い切れるのか。安心してよいのか?

横田
 他のパラメーター(原子炉水位、圧力、温度)や、第一原発敷地内の放射線量
から1号炉は安定した状態にあると思われるので、安心して欲しい。
 (この説明が、以後、繰り返しになった)

M
 クロル38、テルル129、中性子線の検出を考えると、とても安心できない。

横田
 再臨界すると、何が心配なのか? (←耳を疑うような逆質問)

M
 崩壊熱とは比べ物にならない発熱がある。最悪の場合大きな炉心溶融に発展
し、水蒸気爆発の可能性もあるのではないか。

横田
 水蒸気爆発が起こると、どう危険なのか。何が心配なのか。 
 (↑ここあたりから、あきれるような発言が続く。)

M
 水蒸気爆発によって原子炉、格納容器が大気に開放され、核燃料が回りに飛び
散れば、第一原発内での作業が出来なくなるので、ほかの原子炉の冷却も出来
ず、最悪、1号炉から6号炉の核燃料が放出されるのではないか。
 チェルノブイリと同じかそれ以上の核災害に至ることが心配なのだ。

横田
 それを防ぐために必死で作業をしているので、安心して欲しい。
 一言言わせてもらうと、福島の原子炉はチェルノブイリの黒鉛炉とは違う。
 チェルノブイリは格納容器も無く、黒鉛火災が続いたため、核燃料などが大気
中高くまで放出された。

M
 東電はそんな認識なのか?
 スリーマイルでは、同時にたくさんのアラームが鳴り、誤操作によって注水を
止めたためメルトダウンに至った。
 しかし、日本では、「スリーマイルのような誤操作は考えられないので、安心
です」と言いつづけた。
 チェルノブイリについても、「日本の原子炉は負の反応度を持った安全な原子
炉で、チェルノブイリのようなことは起こらないから安心です」と言いつづけて
きた。
 それなのに、現在進行形で福島原発の核惨事が発生している。
 中部電力・浜岡原子力発電所の広報も、横田さんと同じようなことを言っている。
 「浜岡の原子炉は安全です。東電の福島原発と違い、地震・津波への対策を
行ってきていますので、仮に東海地震が発生し、津波が来ても、放射能漏れは発
生しません」と、中部電力の広報は言っていた。
 電力会社は危機意識が足りないのではないか?

横田
 日本の原子炉はチェルノブイリとは違う....
 スリーマイルでは、ECCSの起動を勘違いして誤操作があり........
 (中部電力の指摘については、スルーされた。
  この報告を書いている4月12日朝、原子力安全・保安院は、広い範囲で人の
健康や環境に影響を及ぼす大量の放射性物質が放出されているとして、国際的な
基準に基づく事故の評価を、最悪の「レベル7」に引き上げる方向で検討に入っ
た。)

M 
 だから、安全といいつづけてきた日本の原子炉が、今現在福島原発で大量の放
射能を.....

 (以下10分ほど、グダグダとなり、水掛け論、時間の無駄を双方で確認する)

M
 現場で作業している東電社員をはじめとする労働者には、本当に感謝している。
 もし再臨界に至ると、測定しずらく、遮蔽も難しい中性子線を被曝しながらの
作業となる。
 作業員の安全をしっかり確保して欲しい。

横田
 もちろん作業員の安全を確保しながら、原子炉の安定を維持している。

M
 そういう言い方が不安を煽る。
 実際に線量計もつけずに作業させていたではないか。
 水蒸気爆発で飛び散った建て屋上部のコンクリート辺から高い放射線が検出さ
れたから自衛隊の戦車を使って破片を片付けたのではないか?ひとり一人が線量
計を持っていなければ、高濃度に汚染された部分に近づき被曝するだろう。

横田
 おっしゃる通りです。
 現在、他の原発から線量計の提供を受けて、全員が身に付けています。
 (ここら辺から、少し冷静になり、まともな対応を取り戻した。)

M
 原子力を推進してきた専門家だけの意見を聞いていたのでは、対策立案の幅が
狭くなる。
 小出先生や、田中三彦さん、後藤政志さんのような、原発に批判的な専門家を
メンバー内に取り込み、もっと幅の広い意見やアドバイスを受けて、福島原発を
これ以上悪化させないようにして欲しい。
 東京電力に原発の運転は無理だ。電力不足もあるので、今すぐに止めろとは言
えないが、状況が安定してから、順次、柏崎刈羽原発も運転を停止して欲しい。
東通原発も止めて欲しい。

横田
 ご趣旨はよく分かりました。
 貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。

M
 私や、横田さんも素人なので詳しいことが分からない。
 小出さんなど、原発推進の専門家とは違う立場のアドバイスを是非取り入れて
欲しい。
 東電から正確な情報を発表して欲しい。

横田
 Mさんはとても詳しい知識があり、貴重な意見として聞かせていただきました。
 (↑この表現が何度もあった。私を持ち上げることで、私の気分をよくして、
無難に電話を切りたいのか?と思った。) 

M
 クロルやテルルの再分析結果が出たら、また電話をかけてもらいたい。
 今日のところはこれでお仕舞いにします。

------

以上が、4月11日の東電との対話の報告です。
東電・放射線相談室は、あくまで消費者・市民の不安を和らげるための部署のよ
うに感じました。

東電にも中部電力にも共通していることですが、
いまだに「原子力安全神話」を広報にあたる社員が頭から信じている模様です。

別の電力会社の人は
「うちの原子炉は福島のような沸騰水型ではなく、加圧水型だから安全。原発を
止める必要は無い」
と言っていました。

放射能汚染を軽く見すぎているのではないか?
チェルノブイリで死亡した人は55人だと田原総一郎氏が朝まで生テレビで断言し
ていたが、こういったメディアによるウソの情報が国民どころか、原子力推進の
ために働いている全ての人を惑わしているように思えます。

チェルノブイリの放射能のために亡くなった方が、数十万人、場合によっては百
万人以上と言う推定も見かけますが、IAEAをはじめとする原子力発電推進機関が
情報を隠しつづけているため、私には何が真実なのか分かりません。



Mさんありがとう。現実に何がおこっているのか東京の社員では説明できないのでしょう。

現実には、地震の次の日には福島勤務の東電社員(事務職)は嫁の実家(うちの近く)に
家族全員で疎開していました。その後も福島には戻りません。
浪江町から避難した人のインタビューでも、情報を持っている
東電社員は翌日には90km圏外に逃げたとか・・・福島の人は何も情報を得られず
見殺しです。
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百害あって一利ない
2011-04-11 Mon 21:40
小出裕章氏のインタビュー

再臨界のこともショックなんだけど、このインタビューの3分の2くらい過ぎたところからグラフをいくつか出して説明しているところが大事です。いかに原子力が無駄でバカバカしくて、高い電気料をつくってきたか・・・

原発は最悪の選択だ・・・
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地震地図
2011-04-09 Sat 12:58
ジャパン クイックマップ

3月11からの地震をマップ上でアニメ化したもの。

青い色が震源の深いもの、円の大きさが地震の規模。

次々上がる夏の夜の花火みたい。しかし、こんだけひっきりなしに地震がある国に原発は危険すぎ!
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英語は嫌いじゃないけど・・
2011-04-07 Thu 14:12
IAEAに要請されたからって、そのまま英語でUPすることはないでしょ?しかも汚いPDFで・・・

気象庁って、日本人に分かり易く情報を出すためにあるんだと思うけど・・・

気象庁の拡散予測

どこの国民の税金で食ってるんだ?君たちは・・・
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19兆円の請求書
2011-04-07 Thu 13:26
2005年の段階で、経産省内に回ったとされる怪文書?「19兆円の請求書」は 河野太郎氏のHPから読めます。

   河野太郎HP


一部の人の利権のために暴走した原発政策に、発せられた警鐘だったのに、ほとんどマスコミに取り上げられず闇に・・・

今回の原発事故の報道でも、コメンテーターにはあらかじめ「東電の悪口を言うな」との釘が刺されていたとか・・・スポンサーですから・・・
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老朽化というワード
2011-04-06 Wed 07:31
今日のドイツのシミュレーションによると、6日7日の風向きが変わって、どうやら日本列島は無事?なようですね。でも、気象庁の予報に、サクラ開花やスギ花粉までは微笑ましいですが、放射能拡散予報がある世の中になってしまったこと、受け入れがたい事実です。毎日、この予報をチェックして過ごすことになるとは・・・


さて、福島原発の現場情報は依然としてベールの中で、いったい何が根本的な原因だったかは明かされていない。
そんな中で「老朽化」という言葉がやっとで出したようです。


生々しい証言

水問題をやってよく解ることだけど、東電は古いものをそのまま延々と使うのです。大正時代の水車だったり、水路だったり・・・昭和初期のダムも・・申請書類に至るまで、前回の踏襲です。

コンクリートの劣化対策とか効率よい新機種に乗り換えとかそういう対応が感じられないのです。
初期投資よりあとはランニングコストを最低に抑えて利益を求めるのですが、それ以前に前年を踏襲するという習慣があって、よほどの不都合がない限り変更しない。担当者が代わっても前の人がやった通りやるのです。

この体質がそのまま原子力村でもあったのだと思う。会社の体質の老朽化が原発事故の原因だよ。
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長い長い事後処理
2011-04-05 Tue 20:41
炉心溶融した原発の現状と今後

この大前氏のレポはかなり現実味があると思う。特に3ページめの15~16日に既に炉心溶融していたという見方はほぼ正しいのではないか・・・事実はずっと後になって発表されるだろうけど・・・

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ハイ、でてきたね分離案
2011-04-04 Mon 17:48
東京電力 発電と送電の分離案 政府、大手と統合検討
毎日新聞 4月4日(月)15時40分配信


拡大写真
東京電力本店=東京都千代田区内幸町で、内田剛樹撮影

 福島第1原発で深刻な事故を起こした東京電力への公的支援に関連し、政府内で東電を発電部門と送電部門に分離し、送電部門を他の大手電力会社などに統合する処理案が浮上していることが4日、明らかになった。東電は福島原発事故の放射性物質の漏えいで巨額の損害賠償が見込まれる。政府は原発周辺の避難住民らへの賠償に万全を期すとともに、電力供給の安定を図るため、東電に出資して管理下に置く方針。しかし「深刻な事故を起こした東電を公的資金で救済するだけでは、国民の理解が得られない」(政府筋)と見ており、分離処理案が浮上した。

【図解で把握】福島のほかは? 日本にある原発をおさらい

 東電の分離と他の電力会社への統合が実現すれば、電力大手10社が地域ごとに発電から送電まで電力事業を事実上独占する戦後の電力体制の再編につながる可能性がある。

 10社の中でも、東電は売上高が関西電力の約2倍の約5兆円と断トツの存在で、昨年末時点で約7兆5000億円の有利子負債を抱える。福島原発の処理や数兆円にのぼると見込まれる損害賠償負担で経営が悪化するのは確実で、政府は東電破綻を防ぐため、出資して一時的に公的管理下に置く方針を固めている。

 ただ、公的管理の長期化は避けたい考えで、最終処理策の検討も進めている。政府が公的資金で救済することには国民の反発も予想され、政府は「(公的管理脱却後の最終処理では)東電の看板のまま存続させるのは難しい」(官邸筋)との見方に傾いている。

 また、丸ごと他の電力会社に統合するには規模が大き過ぎるとの指摘もある。このため、政府内では発電部門と送電部門を分離する「発送電分離」に踏み切り、送電部門を東北電力と合併させて「東日本電力」とする案や、ナンバー2の関西電力と統合させて、東西で異なる電力の周波数の統一を進め、長期的な電力の安定供給体制の構築につなげる案などが議論されている。【三沢耕平】

 【ことば】発送電分離

 東電など電力会社が一貫して行う電力事業を「発電」と「送電」などの機能別に分離し、それぞれ別の事業者に行わせること。発電会社は送電会社に送電線網の使用料を払い、家庭や企業に電力を供給する。実現すれば、鉄鋼会社など発電事業への新規参入組も公平な条件で送電線網が使えるようになり、電力市場の競争が活発化。電気料金の値下げや太陽光発電など再生可能エネルギーの普及促進につながると指摘される。


・・・送電って、架設経費が膨大なのです。出来上がった設備の維持管理だけなら、他の電力会社統合じゃなくて、新しい組織にやってもらったほうがいいですよ。ノウハウだけ電力会社にご協力頂いて・・・
新しい組織には、積極的に自然エネを買い取りできるように法整備して・・・
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拡散予報
2011-04-04 Mon 15:56
4日~6日の予想です。西日本の方は注意。当方は7日は外作業やめた方が無難です。お子さんは特に・・・

ドイツのシミュレーション


読売新聞の記事は 次の通り

日本で公表されない気象庁の放射性物質拡散予測

福島原発


放射性物質の拡散予測(5日午後9時を想定)=ドイツ気象局ホームページより 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、気象庁が同原発から出た放射性物質の拡散予測を連日行っているにもかかわらず、政府が公開していないことが4日、明らかになった。

 ドイツやノルウェーなど欧州の一部の国の気象機関は日本の気象庁などの観測データに基づいて独自に予測し、放射性物質が拡散する様子を連日、天気予報サイトで公開している。日本政府が公開しないことについて内外の専門家からは批判が上がっており、政府の原発事故に関する情報開示の在り方が改めて問われている。

 気象庁の予測は、国際原子力機関(IAEA)の要請に基づくもの。国境を越える放射性物質汚染が心配されるときに、各国の気象機関が協力して拡散予測を行う。

 同庁では、東日本大震災当日の3月11日から毎日1~2回、拡散予測を計算している。具体的には、IAEAから送られてきた放射性物質の放出開始時間や継続期間、どれくらいの高さまで上ったかを、風向きや天候など同庁の観測データを加えた上で、スーパーコンピューターに入力し、放射性物質の飛ぶ方向や広がりを予測している。

(2011年4月4日14時30分 読売新聞)
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増設計画?
2011-04-02 Sat 21:40
東電 供給計画に“原発増設”
4月2日 19時43分
福島第一原子力発電所の事故による深刻な状況が続くなか、東京電力が、国に提出が義務づけられている電力の「供給計画」に原発の増設を例年どおり盛り込むと福島県に伝えていたことが分かりました。県側は「県民感情を逆なでする」として強く反発していますが、東京電力は「震災前に取りまとめた計画で、影響を反映させることができなかった」と説明しています。

電力会社は、今後の電力需要の見通しや、新しい発電所の建設などを示した「供給計画」を毎年3月末までに国に提出するよう電気事業法で義務づけられていて、東京電力は平成7年度から福島第一原発の7号機と8号機の増設計画を盛り込んでいます。福島県によりますと、第一原発で深刻な状況が続いていた先月26日に、新年度の供給計画にも例年どおり7号機と8号機の増設を盛り込むと東京電力側から伝えられていたことが分かりました。これに対し、県側は「事故の影響が広がるなかで県民感情を逆なでする」として強く反発しています。東京電力の供給計画は、法律に基づいて先月31日に7号機と8号機の増設計画を盛り込んだまま国に提出されましたが、資源エネルギー庁は「震災の影響が反映されていない」として公表を見送っています。福島県の野崎洋一企画調整部長は、「最終的に供給計画に盛り込まれたかどうかは確認していないが、事実だとすれば憤りを感じる」と話しています。NHKの取材に対し、東京電力では、「計画は震災の前に取りまとめたもので、影響を反映させることができなかった」と説明しています。


7時のNHKニュースなのですが、これを聞いたとき、「ああ、東電だ~」と思った。
普通の会社ならあり得ないこんなミス?(故意?)をやるところ・・・

7人も副社長がいる頭でっかちな組織、役員とプロパーは別というバラバラな会社なの・・・

やむなく県外に避難している福島県民に、何年も戻れないかもしれない周辺住民にどう説明するんだろう・・
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ロイターから
2011-04-01 Fri 21:29
ロイターの布施さんのレポ 長いのですけどとてもGOOD JOB です。

特別リポート:地に落ちた安全神話─福島原発危機はなぜ起きたか
 布施 太郎  
 [東京 30日 ロイター] 巨大地震と大津波で被災した東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)・福島第1原子力発電所から深刻な放射能汚染が広がっている。「想定外だった」と政府・東電が繰り返す未曽有の大惨事。

 ロイターが入手した資料によると、事故の直接の原因となった大津波の可能性について、実は東電内部で数年前に調査が行われていた。なぜ福島原発は制御不能の状態に陥ったのか。その背後には、最悪のシナリオを避け、「安全神話」を演出してきた政府と電力会社の姿が浮かび上がってくる。 

 底知れない広がりを見せる福島第1原発からの放射能汚染。敷地内で原子炉から外部に漏れたと思われるプルトニウムが検出される一方、1、2号機のタービン建屋の外に放射性物質が流出していることも明らかになった。核物質を封じ込めるために備えた安全策は機能不全に陥っている。経済産業省原子力安全・保安院の担当者は29日未明の会見で「非常に憂える事態だ」と危機感をあらわにした。 

  <埋もれた4年前のリポート、福島原発モデルに巨大津波を分析> 

 「津波の影響を検討するうえで、施設と地震の想定を超える現象を評価することには大きな意味がある」。こんな書き出しで始まる一通の報告書がある。東京電力の原発専門家チームが、同社の福島原発施設をモデルにして日本における津波発生と原発への影響を分析、2007年7月、米フロリダ州マイアミの国際会議で発表した英文のリポートだ。

 この調査の契機になったのは、2004年のスマトラ沖地震。インドネシアとタイを襲った地震津波の被害は、日本の原発関係者の間に大きな警鐘となって広がった。

 とりわけ、大きな懸念があったのは東電の福島第1原発だ。40年前に建設された同施設は太平洋に面した地震地帯に立地しており、その地域は過去400年に4回(1896年、1793年、1677年、1611年)、マグニチュード8あるいはそれ以上と思われる巨大地震にさらされている。

こうした歴史的なデータも踏まえて、東電の専門家チームが今後50年以内に起こりうる事象を分析。その報告には次のような可能性を示すグラフが含まれている。

 ―福島原発は1―2メートルの津波に見舞われる可能性が高い。

 ―9メートル以上の高い波がおよそ1パーセントかそれ以下の確率で押し寄せる可能性がある。

 ―13メートル以上の大津波、つまり3月11日の東日本大震災で発生した津波と同じ規模の大災害は0.1パーセントかそれ以下の確率で起こりうる。

 そして、同グラフは高さ15メートルを超す大津波が発生する可能性も示唆。リポートでは「津波の高さが設計の想定を超える可能性が依然としてありうる(we still have the possibilities that the tsunami height exceeds the determined design)」と指摘している。 

 今回の大震災の発生を「想定外」としてきた東電の公式見解。同リポートの内容は、少なくとも2007年の時点で、同社の原発専門家チームが、福島原発に災害想定を超えた大津波が押し寄せる事態を長期的な可能性として認識していたことを示している。 

 この詳細な分析と予見は、実際の防災対策にどこまで反映されたのか。ロイターの質問に対し、東電の武藤栄副社長は「(福島第1原発は)過去の最大の津波に対して余裕をもっている設計にしていた」とは説明。それを超えるような津波がありうるという指摘については、「学会の中で定まった知見はまだない」との認識を示すにとどまった。 

  <従来の事故想定は機能せず>  
大震災発生から5日経った3月16日。上原春男・佐賀大学前学長は、政府から一本の電話を受けた。「すぐに上京してほしい」。声の主は細野豪志・首相補佐官。東京電力の福島第1原発で発生した原子炉事故を受け、政府と東電が立ち上げた事故対策統合本部への協力を依頼する緊急電話だった。

 着の身着のままで佐賀空港から羽田空港に飛んだ上原氏は、統合本部のある同社東京本店に足を踏み入れ、思わず目を疑った。節電で照明を落とし、休日であるかのように薄暗い館内。その中を眉間にしわを寄せた同社社員や経済産業省原子力安全・保安院の職員たちがせわしなく行き来する。かつて彼らが見せたことのない悲壮な表情を目にして、上原氏はすぐさま事態の異様さを直感したという。

 上原氏の専門はエネルギー工学で、発電システムのプラントなどにも詳しい。6号機まである福島原発の原子炉のうち、3号機の復水器の設計に携わった。その知見を借りたい、というのが細野補佐官からの依頼だった。

 上原氏がかつて手掛けた3号機はすでに水素爆発を起こしていた。外部電源を失っているため、消防のポンプ車が海水をくみ上げ原子炉格納容器内に注入するという、なりふり構わぬ対応が続いていた。社内に危機管理のノウハウを持つはずの東電が、外部の専門家に救いを求める。それは従来の事故想定が機能しない段階まで事態が悪化していることを物語っていた。

 「危機対応も含めて安全管理のプロがそろっていたら、こんな状態にならなかったはずだ」と上原氏は悔やむ。 

  <遅れる判断、海水注入> 

 原子力発電の世界に「アクシデント・マネジメント(過酷事故対策)」という言葉がある。「コンテンジェンシ―・プラン(危機対応計画)」と言い換えてもいい。1979年の米国スリーマイルアイランド原子力発電所事故を踏まえ、欧米などで導入が進み、日本でも1992年に原子力安全委員会が整備を勧告した。「原発では設計や建設段階、運転管理などすべての段階で安全を確保しているが、そうした安全上の想定を超え、さらに大きな事故が起こった場合に備えての対策」(電力会社広報)だ。

 ここでいう大事故とは「シビアアクシデント(過酷事故)」、つまり原子炉内の燃料に大きな損傷が発生するなど、現在の原発の安全設計では前提にしていない緊急事態を意味する。その起こりえないはずのシビアアクシデントが発生しても、被害を抑える措置ができるように原子炉や冷却装置などのハードウエアを整備する。同時に、そうしたシステムをどう運用して対応すべきか、ソフト面の行動規範も定めている。 


安全対策を二重、三重に講じて完璧を期したはずのその対策は、しかし、福島原発事故では機能しなかった。それは何故か。

 東京電力によると、アクシデント・マネジメントには、原子炉の暴走を抑えるために必要な措置として、注水機能や、電源供給機能の強化が盛り込まれている。ところが、地震後の大津波で、非常用ディーゼル発電機も含めたすべての電源が失われ、注水ができなくなった。この非常事態を前提とした具体的な対応策が、東電のアクシデント・マネジメントには存在しなかった。

 事故発生後の失策の一つは、1号機に対する海水注入の決断の遅れだ、と複数の専門家は見る。1号機の冷却装置の注水が不能になったのは11日午後4時36分。消防のポンプ車で真水を注入していたが、その真水の供給も途絶え、原子炉格納容器の水位は低下。冷却機能を急速に失って、翌12日午後3時半に1号機は水素爆発を起こした。

 現場にいた原子力部門の責任者、武藤栄副社長は「それ以前に海水注入の検討を始めていた」と話すが、実際に注入を開始した時刻は午後8時20分になっていた。

 海水注入の遅れが水素爆発を誘発し、それが現場の放射線環境の悪化を招く。作業員の活動は困難になり、対応がさらに後手に回る。初動を誤り、スパイラル的に状況が悪化していく悪循環の中で、福島原発は大惨事に発展した。

 武藤副社長は「想定外の津波が起こった。アクシデント・マネジメントは様々なことが起きた時に応用手段を取れるようにすることで、今回は最大限の努力を払った」と繰り返す。 

  <政府もコントロール機能が欠如> 

 「東京電力も政府も、アクシデント・マネジメントが不十分だった」。原子力工学が専門で、地球環境産業技術研究機構の山地憲治・研究所長はこう指摘する。「シビアアクシデントが起こった時にどのように対処するのか。技術的な対応だけではなく、発生した時に誰がトップに立って指揮し、どういう体制で動くのかなどについて訓練や準備が大幅に不足していた」と分析する。

政府にさえ、緊急時対応をコントロールする機能が欠如していた。アクシデント・マネジメントという表現自体は日本の法律には明記されていないが、同じ事態を想定しているのが原子力災害特別措置法だ。原子炉に大きな問題が生じた場合、政府が電力会社に必要な指示を出すことができると規定している。

 だが、政府からは適切な指示が出ていたのか。「自らの考えで海水注入の判断を行った」(武藤栄副社長)というのが東電の説明だ。政府関係者らによると、水素爆発後、政府は東電に対して非公式に海水注入を「指示」したものの、それはあくまで東電の責任において行うとの暗黙の前提があった。

 「政府は海水注入の判断を東京電力に任せず、政府の責任でやらせるべきだった」と山地所長は主張する。海水を注入すれば、塩分で機器が使えなくなり、「廃炉」にせざるをえない。山地所長によると、福島原発の設備を新たに作り直すとすれば、費用は1兆円程度になるという。東電の経営にとっては重大な決断だが、「すでに事態は個別企業の問題という枠を超え、国や社会に対して大きな危険が及ぶ状況に変わっていた。原災法に基づいて、政府が海水注入の意思決定を行い、早く指示を出すべきだった」というのが山地所長の意見だ。

 そもそも、政府の対応を決める原災法自体が、原子炉が制御不能になる事態を想定していない。菅直人首相は11日、同法に従って原子力非常事態宣言を出した。「原災法のもともとの狙いは、原発事故の際の地域住民の避難や屋内退避をどのように行うのかという点にある。制御不能になった原子炉そのものをどうやって止めるのかは主眼に入っていない」と経産省のある幹部は明かす。「誰もリアリティを持って、法律を作らなかった」(同)のである。 

  <問われる原子力安全・保安院の対応力> 

 政府の事故対応と状況の分析については、経産省原子力安全・保安院が最前線の責任を担っている。だが、今回の事故は、その役割と遂行機能についても疑問を投げかけた。

 今回の事故では東電や関連会社の従業員が発電所に踏みとどまって危機処理にあたる一方で、地震発生時に集まった同院検査官は15日には現場を離脱し、1週間後に舞い戻るなど、その対応のあいまいさが指摘される場面もあった。

 「安全性に問題があり、人間が暮らすには不便が多かった」と、保安院の西山英彦審議官は弁明する。しかし、ある経産省幹部は「保安院は大規模な原発事故に対応する訓練もしていなければ、それに基づいて危機処理にあたる能力も十分にあるわけではない」と打ち明ける。

同院は2001年の省庁再編により、旧科学技術庁と旧経産省の安全規制部門を統合、新設された。約800人で組織され、原発の安全審査や定期検査、防災対策などを担う。全国に立地されている原子力発電所に近接する場所に、オフサイトセンターと呼ばれる「原子力保安検査官事務所」を構え、検査官が発電所に毎日出向き、運転状況などをチェックしている。

 ある電力会社の技術系担当者は、検査官の働きについて「定期検査などは非常に厳しい。機器の寸法を図る測定器の精度までチェックするなど、検査は念が入っている」と説明する。しかし、民間の原子力専門家の中には「原子炉運転の仕組みなどは、保安院の検査官は電力会社に教えてもらうこともしばしば。検査と言っても、形だけのチェックをしているにすぎない」などの厳しい指摘も少なくない。 

  <安全基準への過信、リスクを軽視> 

 震災発生後、日本政府や東電から流れる情報に対し、海外各国は過敏ともいえる反応を見せた。福島原発からの放射線漏れを懸念した米国政府は、日本に住む米国民に対して、日本政府の指示を上回る避難指示を出し、同原発から80キロ以上の距離に移動するよう促した。仏政府は自国民に日本からの脱出を助けるため、航空便を手配。さらに多くの大使館や外資系企業が職員や社員の日本脱出や東京以西への避難を進めている。

 海外には、日本が原発に対して高い安全基準を課してきたという認識がある一方、その有効性に対する日本の過信を疑問視する見方も少なくない。

 ウィキリークスが公開した文書によると、国際原子力機関(IAEA)の本部があるウィーンの米国大使館は2009年12月、ワシントンに対して、1本の公文書を送った。そこには、通産省(現経産省)出身で同機関の事務次長(原子力安全・核セキュリティ担当)を務めていた谷口富裕氏について、「特に日本の安全対策に対決するという点においては、彼は非力なマネージャーであり提唱者だった(Taniguchi has been a weak manager and advocate, particularly with respect to confronting Japan’s own safety practices.)」と記されており、同氏の取り組みに満足していない米国の見方を示唆している。

 IAEAは昨年、「世界への警鐘」として、2007年の新潟県中越沖地震についての報告書を発表。そのなかで、これまでの原発の放射線漏れ対策は、主として装置の不具合や作業員のミスなど原発内部のリスク要因に目を向けていた、と指摘。さらに同地震の例を引きながら、「最大の脅威は原発の壁の外にあるだろう」として、地震や津波、火山噴火、洪水などの激烈な自然災害の発生を想定し、一段と備えを強化するよう求めた。

 その警告は、今回の福島原発の惨事において、どこまで生かされたのか。放射線被ばくの危険にさらされながら決死の注水や電源回復などにあたる現場の作業員の行動については、国内のみならず海外からも称賛の声が届いている。しかし、翻せば、それは危機への備えが十分にされていなかった日本の現実、と海外の目には映る。

「私たちがいま目にしている英雄的な行動が何を意味するか、原発が直面している現実を改めて考え直すべきだ」と、世界各地で環境や安全対策の強化を提言している「憂慮する科学者同盟」(The Union of Concerned Scientists)のメンバーで、原発設計の専門家でもあるエド・ライマン氏は語る。

 「彼ら(政府と東電)は地震、津波、原発の緊急時に備えていたかもしれない。しかし、これら三つの災害が大規模に発生する事態を十分に想定していたとは考えにくい」と、もう一人のメンバーで電力事業のエキスパートであるエレン・バンコ氏も従来の日本の原発対応に疑問を投げかける。 

  <もたれ合う政府と業界、金融危機の構図と二重写し> 

 原発推進という利害のもとで、密接な関係を築いてきた経産省・保安院と電力会社。ともに原発の危険シナリオを厭(いと)い、「安全神話」に共存する形で、その関係は続いてきた。だが、監督官庁と業界の密接な関係は、ともすれば緊張感なき「もたれ合い」となり、相互のチェック機能は失われていく。その構図は1990年代の「金融危機」と二重写しのようでもある。

 かつて、旧大蔵省銀行局は、銀行の健全性を審査する検査官も含めて銀行と馴れ合い関係に浸り、バブル崩壊で不良債権が積み上がった銀行の危機的な状況は見過ごされた。背景にあったのは、銀行は決して破綻しないという「銀行不倒神話」だ。95年の兵庫銀行の破綻を契機に、金融危機は加速していくことになるが、大蔵省は銀行局の破綻処理スキームの構築などで後手に回った結果、金融危機を拡大させていくことになった。最終的に大蔵省は解体され、金融庁の発足につながっていく。

 国策として原子力推進を進める経済産業省に、安全規制を担う保安院が設けられている現状では、強力なチェック機能は期待しにくい。保安院が「原発推進のお墨付き与えるだけの機関」(電力アナリスト)と言われる理由はここにある。

 原子力安全委員会の班目春樹委員長は22日、参院予算委員会で「規制行政を抜本的に見直さなければならない」と述べた上で謝罪した。民主党も昨年の総選挙のマニフェストのもとになる政策集で「独立性の高い原子力安全規制委員会を創設する」とうたっており、現在の規制体制の抜本見直しは避けられない。推進と規制の分離が課題となり、保安院を経産省から切り離した上で、内閣府の原子力安全委員会と統合する案が現実味を帯びそうだ。 

  <競争原理働かぬ電力会社、ガバナンスの不在招く> 
民間企業でありながら、地域独占を許されて電力供給を担う東電。特権的ともいえる同社のビジネス環境が、同社のガバナンス確立を遅らせる要因になってきた、との指摘は根強い。

 東京電力に緊急融資2兆円―。原発事故を受けて急速に信用が悪化している東電に対し、主力銀行の三井住友銀行など大手7行が今月中に巨額融資を実行するニュースは、市場関係者も驚かせた。ある銀行アナリストは「経営再建問題に揺れた日本航空に対しては融資を出し渋ったのに、今回は随分と気前がいい話だ」と話す。

 格付け会社のムーディーズ・ジャパンは東京電力の格付けを「Aa2」から2段階下の「A1」に引き下げた。A1は全21段階のうち、上から5番目だ。社債市場では、国債と東電の社債のスプレッドが従来の0・1%程度から1―2%に拡大。原発事故の成り行き次第では、さらに広がる可能性もある。

 東電が各大手行に融資の依頼に回り始めたのは、福島第1原発で爆発が立て続けに起きていた震災翌週のことだ。東電役員が「3月中に実行してほしい。おたくは上限いくらまで出せますか」と伝えにきた、とある大手行幹部は言う。しかも、当初提示してきた条件は格安のLIBORプラス10ベーシスポイント。経営危機に直面するリスクの高い借り手には、とても許されない好条件だ。「さすが殿様会社。自分の置かれている状況がどんなに悪化しているのか分かっていないようだ」と、同幹部はあきれ返った。

 原発処理の行方次第では、東電は債務超過も懸念される深刻な局面にある。そのリスクを負ってでも各行が融資に踏み切ろうというのは、「東電不倒神話」があるからだ。「独占事業を営んでいる東電は潰れないし、政府も潰さない。貸した金は返ってくる」と別の大手行幹部は言い切る。 

 全国9電力体制の下、料金自由化も進まない電力市場では、業界各社間の競争原理が働かず、「経営規律を厳しくして企業体質を強める」という普通の民間企業なら当たり前の課題も放置されがちだ。

 一つの例が、東電の役員構成だ。同社には代表取締役が8人おり、勝俣恒久会長、清水正孝社長の他に6人の副社長も全員代表権を持つ。他の日本企業では滅多にお目に掛かれない布陣だ。ある電力アナリストは「組織が縦割りで融合していないことの表れ。経営判断も遅くなる」と分析する。

 企業として取るべき行動の不備は、地震後の対応でもはっきりと表れた。今回の事故後、清水社長は地震発生2日後に記者会見を行っただけで、あとはまったく公の場所に現れていない。

 同社広報は「事故の陣頭指揮を取っている」と説明したが、一時、過労で統合本部から離れていたことも明らかになった。統合本部に入っている政府関係者は「リーダーシップを発揮しているようには見えない」と打ち明ける。清水社長は資材部門出身で、「原発事故の処理ができると思えない」(電力会社関係者)との指摘もある。こうした対応に、経産省からも「電力自由化の動きが進まず競争がないため、経営規律が働いていない」(幹部)との声が上がっている。 

  <エネルギー政策の構造改革に口火も> 

 今回の原発危機は、東電や電力会社の企業体質に大きな転換を迫るだけでなく、日本のエネルギー政策自体の構造改革に口火をつける可能性もある。政府の中には今回の事故をきっかけに、抜本的なエネルギー政策の見直しに取り組むべきとの声も出始めた。

 最大の課題は、原発の安全神話が崩れた今、今後の日本の電力エネルギーをどのように確保するのかという点だ。日本の電力供給に占める原発の割合はすでに約3割に達している。その一方で東電の供給力不足解消の見通しは立っていない。

 このままの状態が続けば、企業の生産回復を阻害する構造的な要因になり続ける可能性もある。電気事業法には電力会社による電力の供給義務が盛り込まれているが、「資源エネルギー庁と東電は法律に違反しない範囲でどのように計画停電を行うかに、すべての力を注ぎこんでしまっている」(政府関係者)という。 

 もう一つの焦点は電力自由化だ。国策である原発推進を二人三脚で進めてきた電力会社と経産省だが、電力自由化では対立を続けてきた。2000年初頭に経産省が水面下で進めようとしていた発電と送電を分離する抜本的な自由化案は、東電を中心とした電力会社の抵抗に会い、あえなくお蔵入りとなっている。

 原発のリスク負担を今後も民間企業に押し付けるのか。現在の全国9電力体制を維持し続けるのか。これまで避け続けてきたこうした難題に政府は緊急の回答を迫られている。

 東電は原発事故に伴う損失で経営自体が困難になることが予想されるが、その先には電力産業自体の構造改革とエネルギー政策の転換という歴史的な変化が待ち受けているかもしれない。 

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