2008-09-25 Thu 13:02
JR東日本が信濃川から取水して発電している千手発電所と小千谷発電所については、「やっぱり、リミッターつけてました」とけしからぬ報告をしていたことを
↓ 水盗人の報告 で書いた。これが超過取水の頭切り・・・・ 今日の十日町新聞には次の記事がある。 なんと最低維持流量にも不正細工 JR東日本宮中ダム 下流域の信頼打ち砕く行為 国交省信濃川河川事務所は21日、JR東日本旅客鉄道㈱の宮中取水ダムで維持流量を算定するプログラムに不正な下限設定がなされていたと発表し、同社に対し「早期の適正プログラムへの改修」等を求め、当面は最低維持流量の10%分を増量するよう口頭で指示した。 現在認可中の最低維持流量は毎秒7トンのため、その放流量が毎秒7トンに満たない場合でも現地計測システムは毎秒7~7.1トンを交互に表示し記録するという悪質なもので、下流域の信頼を打ち砕く行為といえる。 ・・・略 これって、放流量に下駄履かせてたのですね。一旦許可をもらうと勝手に解釈して好きなように使う…水利使用規則なんてあってなきものです。(水利使用規則に反するは河川法に反すると同等と実務集にはかいてありますよ) 許可権者は是正を求めるだけで、ペナルティーを課さない。でもね、何年も平気でやってきた不正で流域の人は困っていたのだから、ビシッと罰則あるべきです。 以前、市長や市議のお供をしてJRの本社に行った時、「東電より数倍手強い相手だな」と思った。民営化して年数がたっても、民間企業意識が全く感じられなかった。ほぼ官僚の感覚・・・お国の仕事としてやってる。 私は基本的に地域の資源は地域に恵みあるべきと考えている。東京や大阪に行くたび、富の集中を感じるし、分権を言うなら、まず、地域資源は地域で使うようにしないと・・・少なくとも、公の水を使うルールを守る意識はほしい。 |
2008-09-21 Sun 11:06
やっと雨が降って、ちょっと一息・・・
さて、リーマンショックや汚染米、年金問題と「安心実現」には程遠い毎日のニュースです。 そんな中に・・・ <電気料金>09年1月の値上げ幅圧縮検討 東電など各社(9月20日11時29分配信 毎日新聞) 東京電力は、来年1月に予定している電気料金値上げについて、上げ幅を圧縮する検討に入った。次期衆院選を前に、「大幅値上げすれば国民の反発は必至」とする政府・与党側の懸念を踏まえた。他の電力各社も同様の検討を進めるとみられる。 燃料費の上昇を受け東電は、来年1月から、標準的な家庭の月額料金を800円程度値上げする可能性があると表明。これに対し、二階俊博経済産業相は19日の電力各社との懇談会で「需要家(消費者)の納得が得られるよう早期に対応を打ち出すべきだ」と指摘。事実上、値上げ幅の圧縮を求めていた。 東電は柏崎刈羽原子力発電所の運転停止の影響などで、09年3月期連結決算では4250億円の経常赤字を予想している。他社も燃料費高騰の直撃を受けており、値上げ幅の圧縮は家計負担の軽減になる一方、電力各社の業績に影響を与えそうだ。 ふ~ん、「値上げラッシュに苦しんでいる国民を思って値上げ圧縮を!」と言うのではなくって、「選挙に響くから圧縮を」と経済産業相はいってるのですか・・・ この値上げには市民団体が今月デモをしたり、原発が電気料金高騰の原因になってると抗議していた。そもそも大口顧客には使えば使うほど安くなる料金設定をして需要を増やし、パチパチスイッチを切って節電してる一般消費者の料金を上げるのは変です。 それにこれだけアメリカ経済の屋台骨がグダグダになってると、当分間円高です。原油の値段上がるとは限らないんじゃないの?金融恐慌に入ってるから先読みできません。 電力会社はブレないエネルギー政策がほしいのであって、変動する原油価格に左右される火力も、地震で止まる原発もお荷物になってるのでは?しっかり自然エネルギーにシフトしてやったほうが、ずっと楽になるのに・・・ うちも自家発電考えなきゃ・・・ |
2008-09-15 Mon 21:40
キツリフネ
![]() ゆらゆら風で揺れる三角の帆かけ舟。紫のがムラサキツリフネ。ここでは同じような場所に自生していることが多い。キツリフネはおしりの部分がとがっているけど、ムラサキツリフネはクルっと巻いていて、小人の三角帽子のよう・・・コロコロとコオロギの声がする藪の下でたくさん咲いている。 |
2008-09-12 Fri 11:03
JR東日本が信濃川から取水している小千谷発電所と千手発電所の不正取水・・・・
10日付で北陸地整は再発防止の指示をしている。この発電は東京の山手線を動かす電力ということになってるが、実際には余った電力を売電しているので、JRの収入源になっている。 北陸地整のHPには、航空写真で川を眺めた画像がある。JRが取水している宮中ダムの写真は ↓ 空から見た信濃川 の57番をクリックすると見ることができる。 信濃川の水のほとんどが取水されて、沈砂池に入る様子がわかるでしょ?ここから信濃川は死んでます。 ちなみに、魚野川との合流点は29番です。どちらが本流?と思いますね。 こんなに川に負荷をかけている発電は決してクリーンなエネルギーではありません。 まして、不正取水・・・使用者倫理もクリーンでない。 どうして今になってJRは「やっぱりリミッターつけてました」と言い出したんだろうと気になってた。 この渇水に悩む下流自治体が先月、取水量報告を開示請求したらしい。リミッターで頭切りした取水量は一目で不自然さがわかるので、どうやらJRは指摘される前に動いたみたい・・・ズルイ・・・ この水が信濃川に戻るのが26番のところ・・・上のほうに調整池が2つあります。左が小千谷第二発電所に水を落とすもの。落差はいくらもありませんね。そのかわり水量が多い。発電は水量×重力加速度×落差ですから・・・宮中ダムで取水された水はこの池に入ります。 右側の池は宮中ダムから取水した水をいったん千手発電所で使ってから、川に戻さずここに引いています。小千谷第一発電所に落して2回目の発電。だから、今回の不正はこの3か所の発電所で超過取水・超過発電ということになる。 余談ですが、清津川の合流点はというと、ずっと上流の「い」をクリック。 苗場山に端を発して、ここまで43km,流域面積330km2地点で、このチョロチョロの水量しかない。なんて乾いた小さな川だと思うでしょ?だから、水神様がお怒りなのですよ。この地域の川を見ると人(発電)の作法の悪さがよくわかりますね。 |
2008-09-09 Tue 13:02
9月5日付の北陸地方整備局発表では、JR東日本の千手発電所と小千谷発電所で、取水量の上限設定に是正を求めてる。いわゆるリミッターだ。
取水量上限設定プログラムというのは、許可量以上の取水があった場合も、自動的に許可最大量に処理するものです。 発電事業者はできるだけ許可された量を目いっぱい使いたい。でも、流れ込み式は特に取水量を測るのが難しくて多かったり少なかったり揺らぎが生じる。そこで、多めに取水して頭切りして報告するシステムがリミッター。一般的には、水の揺らぎを見るのは難しいから、発電出力を見る。出力が発電許可量より大きくなるとリミッターが働いて、自動的に発電量と取水量を許可最大値に書き換える。そもそもこんな装置を付けること自体オカシイと思うけど、装置がない場合も、手書きで書き換えるのだから、これは超過取水+改ざんです。 一昨年秋の中国電力ダムの不正発覚以後、全電力に総点検が命ぜられ、取水量についてもリミッター処理をしないよう是正された。…はずだったのに、何で今頃報告してるのJRは・・・厳罰モノですし、河川法の補習授業したほうがいいですよ。いつからどのくらいやってたんだろう・・・ 設備的には最大取水量だけ通過する導水路はなく、必ず何割か余裕をもって造る。どのくらい超過取水できるのか・・・東電湯沢発電所の超過取水では、出力から逆算すると最大取水量6.12m3/sなのに8m3/s近い取水量になる。3割増取水です。(・・・取水した水を違法に灌漑用に湯沢の数か所に配ったのちに、発電してもこれですから・・・いったいどんだけ取ってたの?) 河川事務所に聞いたら「あの設備では、8m3/sまでは流れないでしょう」と笑いながら言う。ということは7m3/sはゆうに取水してたってことじゃないか?ふざけるんじゃない! 東電がH17からやっとチビチビ戻してる維持放流量は最大でも1.056m3/s(・・・これは雪解け水がいっぱいのときで何の意味もない)、少ないときはたったの0.334m3/sですよ。自分たちは何十年も許可量を1m3/s以上超えて取水してきて、取水量の報告は最大値で頭切りしてたではないですか・・・そんな報告を不自然とも思わないで受理してきたのは河川事務所でしょ? 今日のニュースでは「農林水産省が三笠フーズを96回も検査したのに、事故米の食用転用を見抜けなかった」とあるけど、すべてにおいて事業者に報告をさせるやり方だから、何回やっても見抜けるはずない。 国交省河川局は不正再発防止に抜き打ち検査もやると言ってたけど、マジでやってるのかなぁ・・頭切りした取水量報告は一目見ればわかるはずなんだけど・・・ |
2008-09-08 Mon 14:03
新潟県の第3次長期水需給計画(新潟県ウォータープラン21)は平成16年の作成で、2000年~2020年の計画だ。つまり、4年前に水需給について計画したもの・・・・・
作成した同じ河川管理課が、3年前に清津川・魚野川流域水環境検討協議会を立ち上げたので、当然、ウォータープランの内容はわかっていたはず。 今になってプランを読み直すと、どうして県が東電素案を一歩も譲らないほど、魚野川流域に気を使うのか、言ってることとやってることの矛盾が面白い。 まず、圏域別の水資源賦存量では、渇水年でも魚野川ブロックでは20,000m3/人となっていて、これは県平均7,090m3/人の3倍近い数字。全国平均2,200m3/人の9倍という破格の水豊かな地域ということになってる。・・・だよね、ため池ないもの・・・関西育ちの私の記憶には、ため池や雨水を貯める貯水槽がいつも視覚にあったけど、魚野川沿いにはそんなものはないのですよ。水はいつも流れてる。そもそも新潟県は瀬戸内の景色と比べても格段に水が豊かです。 それから、長期的水需給の見通しを見ると、魚野川ブロックは水道水も50%越えで余ってるし、農業用水も耕地面積の減少で2005年には余ることになってる。工業用水が不足になるけど、この計画は不況下での企業撤退が読まれてない右肩上がり予測だ。消雪水は10%不足。これも道路はあらかた整備されたから需要が増える見込みはない。全体では余裕ありありの見通しだと思う。 こういうこと、ちゃんとわかってて放流量を変えない協議会運営してるのですよ、河川管理課は・・・ 一方で中里地域は十日町市でも最も水道普及率が低くて、いまだに80%台なのだ。特に清津川沿いは低い。うちも水道がない。農業用水も村長が「在籍16年中、9回も田んぼに水がかけられなかった」と嘆いている。 この流域間格差があっても、「清津川に水を戻してやってくれ」と県は言わないのだ。少ない時期0.334m3/sの維持放流の東電素案しか試験しない。それ以上戻す試験を魚野川の委員が拒否しているから・・・県はウォータープランを何のために作成しているんだろう・・・県民に説明するためじゃないの? |
2008-09-07 Sun 16:22
総務省の「ふるさと納税制度」は5月に施行されて、全国の自治体が一斉に寄付メニューをつくってお金集めしている。今日の朝日新聞に「ふるさと納税 呼び込め」の見出しで記事があって、新聞社の独自調査(8月15日現在)では県内1039件、5324万円の納税申込があったそうだ。
横のふるさと納税の実績の表を見ると、十日町市が839件(2373万円)で桁はずれのダントツ!!・・・・十日町市って寄付金集めうまいね~って、そうじゃないですの~ これは記事にもかいてあるとおり、839件のうち824件は市職員と広域事務組合のもので身内ですから。市が提案した月額2%4か月分の給与削減を 組合の逆提案でふるさと納税にしたもの。 大島副市長と財政課長の顔がチラついてクスクス笑ってしまう。この方法だと、市職員は5000円を自腹切って、あとの金額は税金の控除額になる。寄付金の使い道も選べる。市のほうも損ではない。ベースダウンできないけど、差し引き5000円×824人=412万は寄付収入になる。職員組合と市が協定した。(ちなみに大雑把に割ると、平均一人あたり28800円の寄付で、逆算すると月額給与は36万円になる?) 市民は目くらましくらったような感覚だけど、自分が寄付した施策実現に身が入るから市職員の士気も落ちないし、「手取り減った~」って不機嫌で仕事されるよりいい。ほかの自治体に寄付されるよりもずっといい。大前提は「市民サービスを向上させること」だから、市職員の給与削減だけが方法ではない。この方法、続く自治体がでてくるんじゃないかな・・・ 参考* ふるさと納税のしくみ 寄付控除対象額 ①+②+③ 住民税控除分は ①+② ①基礎控除額 (寄付金-5000円)×10% ②特別控除額 (寄付金-5000円)×(90%ー所得税率) 所得税控除分は ③(寄付金-5000円)×所得税率 所得税率10%くらいの人(年収700万くらいの人)だったら、4万円寄付して控除額は3万5千円。 |
2008-09-04 Thu 22:51
魚野川 坪池橋
![]() 9月1日から湯沢発電所の維持流量は0.9m3/sになっている。魚野川の様子を見に行った。 清津川も8月は流量が多かったけど、魚野川も水が多い。 上流側は ![]() アユ釣り客がいっぱい。清津川もいつかこんなふうにアユ釣りが並ぶ川に戻るんだろうか・・・ |
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