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人に人としての尊厳があるように、川にも川としての尊厳がある。人と川がお互いを尊重する関係とは?を考えています。
「もしも渇水になったら・・・」
2007-06-30 Sat 09:27
河川法の国のアリスは十日町新聞に掲載しています


河川法の国のアリス 第19話 「もしも渇水になったら・・・」

今年は全国的に渇水傾向が予測されて、四国や東京の水がめとなっているダムの貯水量は今からピンチで、取水制限が始まっている所もある。国交省は早くも5月24日、河川局に渇水対策本部を設置した。新潟県でも山間地の天水田は雪不足で作付けできないと報道されている。幸い今のところ清津川も魚野川も水量が不足するようなことはないが、今年ほどの小雪年には、「夏は渇水かなぁ?」と心配になる。清津川・魚野川流域水環境検討協議会の水文調査研究チームは、冬の降雪に関わらず、5月からの降雨量が夏の渇水を左右すると報告している。もしも渇水になったらどうなるのだろうか?
 河川法第53条では、渇水時における水利使用の調整を定めている。「異常な渇水により、許可に係る水利使用が困難となり、又は困難となる恐れがある場合においては、許可を受けた者は、相互にその水利使用の調整について必要な協議を行うように努めなければならない。」・・・通常、水利権は10年に一度の渇水時でも取水できるよう許可される。「異常な渇水」というのはそれ以上の渇水時で、そういう時はたいてい周辺地域はどこでも同じように渇水傾向になる。「困難となるおそれがある場合」というのは、上流の利水ダムの貯水量が少なくて、取水制限をしないと足りなくなるという時。いざという時にジタバタしないように、予め話し合いのテーブルを作っておいたほうがいいという通達を昭和49年に河川局は出している。高度経済成長期に都市部での水需要が急激に増えた頃のことである。こういう常設の渇水協議会は、「渇水が予想される河川について原則として各水系ごとに設置」となっている。
 また、同条2では特例として、異常渇水時に渇水調整による水利使用者間の水の融通の円滑化を図るため、河川管理者の承認のもと、簡易な手続きにより水利使用者が他の使用者に水を使わせることができるとしている。近隣のまだ余裕のある他の川から融通したり、他の目的で許可された水を使うには、河川法ではあらためて審査や関係行政庁の意見聴取が要る。でも、緊急時にそんなことをしている時間がないので、特例としてOKしているのだ。この場合、融通する側の水利使用者は自らの使用量を削って、困っている人に分けることを意味しているため、融通元の川には影響はないという前提で判断される。
 さて、これらの渇水時の法的な対策を実際に清津川と魚野川に当てはめて考えてみよう。まず常設の渇水協議会であるが、清津川では既に設置済みで、東京電力と旧中里村とで、平成13年に「清津川異常渇水時における放流要請対応手順書」が河川法第53条の精神に添って交わされ、新市に引き継がれている。下流の灌漑取水ができなくなった時は、電話でその日のうちに対処が可能だ。毎日の水量を見ながら発電取水との調節をして、湯沢発電所三俣堰で放流協力をして頂いている。清津川水系内では今までも渇水傾向があったので、すでにシステムは出来上がっている。
 次に、特例としての水の融通だが、これを清津川と魚野川に当てはめるのは解釈に無理があると私は考えている。理由の第一は、研究チームの報告にもあるように両河川の面積当たりの流量が、現況では2.3倍も魚野川のほうが豊かになっていること。協議会で山本委員発言のとおり、「村長として在籍16年の間に、9回も田んぼに水がかけられなくなり、放流要請している」という慢性的渇水なのは清津川のほうで、余裕があるとは言えない。第二は、どんなに清津川が渇水で困っても、地形的に魚野川の水が清津川に融通されることはないこと。一方的に清津川の水が魚野川に流れ、他から助けられることがない。第三は、電源開発二居ダムの水を緊急放流して魚野川に分水すると、その後の清津川下流の渇水が回復しないこと。二居ダムより上流では、本流も支流も小渓流も東電が取水して清津川発電所、湯沢発電所を経由して魚野川に導水される構造なので、ダム湖への自然流入量がとても少ない。揚水発電では上池と下池に一定量の水がないと発電できないため、一旦その量を減らすと、少ない流入量をチビリチビリ溜めることになる。小・中規模の雨が降っても放流した分の穴埋めになり、台風でも来て大雨が降らない限り、次の融雪期までは元通り溜まらない。その間は最低限の維持流量毎秒0.31トンだけが下流に放流され、雨が降っても放流量は増えない。魚野川では次の雨で渇水が解消しても、清津川下流にとっては、厳しい状態がその後も続く。つまり、魚野川に二居ダムの水を融通することは、単純に電源開発が自らの権利を削る渇水協力でなく、清津川下流に及ぼす影響が大きいため、河川管理者は安易に承認することができない。第四は魚野川には国交省が造った多目的の三国川ダムがあり、灌漑用途に使える水の余裕があること。わざわざ隣の川の揚水発電ダムの水を特例として使わなくても、魚野川の灌漑取水の仕組みを変えて予め備えておけば、同じ水系内で充当できる。また井戸水の利用も可能だ。
これらのことを考えると、渇水時でも清津川の水を魚野川に分水する特例は、難しいと言わざるを得ない。渇水対策の基本はまず同一水系内での水利用の見直しではないだろうか。


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水質の番人
2007-06-29 Fri 15:59


サンショウウオの見分けは難しくてよく分からない。これはたぶんトウホクサンショウウオの小さいもの。この辺りではサンショザッコという。私がここに来たばかりの頃は、時々洗濯機の中で洗濯物と一緒に回っていた。(今は水道設備を改善したので大丈夫(^-^;・・・)水源には今でもたくさんいて「サンショザッコの沢」と呼ばれている。水質や水温が変るとすぐ死んでしまうとても感度のいい水質指標だ。
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送電線鉄塔群
2007-06-28 Thu 14:34


海外ではその電磁場の危険性を早くから指摘されていた送電線。線下の小学校の児童に小児癌の発生率が高い、周辺住民の白血病罹患者が多いなどの報告があり、国によっては近辺に家屋等をつくらせない規制がされている。世界保健機関(WHO)の最終報告書が、この6月にも公表されるという動きにあわせて、経産省はようやく重い腰を上げ、研究班を作った。ここを通る高圧送電線はとてつもなく大きい。100万kwが2本と50万kwが1本、東電刈羽柏崎原発と首都圏を結んで十日町市をを串刺しにしている。林のように並ぶ鉄塔を住民は「鉄塔銀座」と呼んでいる。
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頼みの糸?
2007-06-27 Wed 14:19


釜川が清津川に合流する直前地点。このところのまとまった降雨があまり効果なく、頼りない流量だ。釜川は最上流部で取水された水が津南町に引かれている。その後いくつもの沢を集め、七ツ釜を経て写真の場所のすぐ上流で灌漑取水される。慢性的な渇水の清津川下流にとっては頼りの支流だけど梅雨時がこれでは頼みの綱になるかな・・・
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千客万来
2007-06-26 Tue 09:30


しばしば人家に鳥が逃げ込む。カラスやタカに追われて来るらしい。運悪く壁やガラスに激突するとたちまち餌食になる。これはカワラヒワ、近所の旅館に入り込んだ。河岸段丘の上面の耕地に群れになってたくさんいるが、ここまで追われてきたのかもしれない。コロコロ・・・ビィ~ッと特徴ある鳴きをして、翼の黄色いラインが目につきやすい鳥だ。

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「隣の芝生は青い?」
2007-06-25 Mon 09:17
河川法の国のアリスは十日町新聞に掲載しています


河川法の国のアリス 第18話 「隣の芝生は青い?」

十日町市に住んでいる私が、山の向こうの南魚沼市のことに口を挟むのは余計なお節介だ。でも県内で最も水が豊かな地域と言われている魚野川流域の市長や農業者が「清津川に水を返すと足りなくなる」と言うのだから、どうなってるんだろう?と好奇心にかられて水事情を覗きたくなった。とかく隣の芝生は気になるものだ。
魚野川は2,000m級の谷川連峰の山岳地帯に発して信濃川に合流するまで68kmの信濃川中流最大支流だ。流域面積は1504km2と清津川の5倍あり、大源太川・登(のぼり)川・三国(さぐり)川・水無川・佐梨川・破間(あぶるま)川など右岸から大きな支流がいくつも流れ込んでいる。H16年の新潟県の魚野川圏域河川整備計画を見ても「水が枯渇してしまうなど目立った渇水被害はありません」と書いている。清津川・魚野川流域水環境検討協議会の水文調査研究チームは、両川の同じ面積あたりの年間総流量は魚野川が1割ほど多いくらいで似たような川であり、現状では湯沢発電所が清津川の水を導水し流域変更して放水しているため、魚野川のほうが清津川より2.3倍潤沢になっていると報告している。協議会に参加して、清津川への試験放流量を増やすことはできないと主張しているのは、東電が発電後の水を放流した下流の塩沢、六日町周辺地域の委員だ。魚野川では扇状地地形による伏没(川の水が土中に浸み込む現象)も報告されていて、「水はどこへ逃げてるのかな・・・」と川の不思議さに好奇心がくすぐられて我慢できない。
そこで、実際に放流地点から魚野川を歩いてみた。石打発電所の最大取水量は13.5m3/sなので、放水口のほうが魚野川本流よりも流量が多くなって合流している。その下流ではあちこちで川から取水された水が、田畑に引かれて利用されている。取水量が少ないところでは、堰を造らず直接川から引水できるようだ。流れ込む支流と慣行の水利権が、交互に足したり引いたりして魚野川は流れている。灌漑期には西部開田幹線取水口の直下で流量が少なくなる傾向があるが、右支流の登川が合流すると流量は多くなり安定する。登川は、群馬県境に位置する朝日岳、巻機山などに源を発して魚野川に合流する流域面積84km2、流路長21kmの大きな支流だ。さらに六日町を過ぎて三国川が合流する。三国川には国交省が多目的(発電・水道水源・灌漑・環境用水)ダムとして造った三国川ダムがH5に完成している。このダムの夏の利水容量は180万トンでこのうちの半分が水道用、残り半分が発電兼環境用水(正常な川の働きのための水)とされている。これは灌漑にも利用可能な量だが、完成以来一度も灌漑目的の利水の記録はない。魚野川全体を見れば、とても水は豊かだ。舟運もできるほど満々と流れる魚野川を見ていて、「足りないのは水ではなく、水を使う工夫じゃないのかな?」と思った。
こんな魚野川流域の灌漑取水は、本当に清津川の水がないとできないのだろうか?一番取水量が多い西部開田幹線の水利使用許可書を調べてみた。この灌漑取水申請は、数キロ下流の坂戸橋にある国交省六日町観測所の流量から計算されている。ここでは、東電が清津川から導水した水も含まれて観測されているので、予めその分を差し引いて、本来の魚野川の量を求めて基礎データにする。取水地点の実近10年間の一番少ない年の渇水流量を出し、それと申請された取水量を比べて取水できるか検討される。H11年に更新許可された時を例に取ると、算出された取水地点流量は4.871m3/sで、最大取水量3.2m3/sを取水できるとして許可されている。最大取水量は代かき期の取水量なので、雪解け水が豊富な時である。算出された4.871m3/sは平成2年8月22日の流量で管理期であり、実際の取水量は3m3/s(ただし日総取水量の上限があるので平均2.42m3/s)の期間なので、川の約半分を取水することになる。・・・清津川の水が無くても、10年に一度の渇水の時に、魚野川の約半分を取水し、半分は川に残るということだ。魚野川渇水流量の計算書にはかっこ書きで「安全側として、他流域分を除いて算定する。」と記載してあって、申請する時から清津川の水は無いものとして計算してあるのだ。
これで取水が困難になって困っているなら、きっと魚野川には不思議な水漏れ現象がおこっているに違いない。「足りない」と困っているのが、取水ではなくて分配だとしたら、農業水利設計に問題がある。その抜本的な対策を考えることが先で、「発電と環境」という問題ではないよね・・・と素人ながら感じている。

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ほのかにうち光りて
2007-06-24 Sun 09:54


日本人は蛍好きだ。他の虫は殺虫剤で殺られても、蛍は大事に飼育されたりする。生態系の歯車のひとつであることは他の虫と変わりないのに、光るというだけで得をしている。この谷ではカワニナの生息に水が冷たすぎるのか乱舞とまではいかない。それでもこの時期チラホラと飛んで夜を飾る。「又、ただ一つ二つなどほのかにうちひかりて行くもをかし」と清少納言も書いているように、これはこれで奥ゆかしい。
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飲み水と発電
2007-06-23 Sat 10:05


最近流行りの濁りワインではない。うちの台所の蛇口の水だ。大雨注意報が出る降りで水源が濁って、昨日来、水道が使えなかった。近所の旅館は困ったと思う。一夜明けたので澄んだかと思ったけどまだ飲める状態ではない。安定した水道水源がない原因の100%が東電のせいではないことは理解できるが、上流で取水した水を戻さない発電施設が、80年間にわたり下流にもたらした影響は、こういう基本的なインフラに現れている。発電所がある自治体には、電源三法や固定資産税の恩恵があるが、下流自治体はずっと水だけを搾取されっぱなし。だから、東電に行った時、お茶を出されても、つい「こうしてお茶が飲める皆さんはいいですねぇ」と嫌味を言いたくなる。
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テロリストって誰?
2007-06-22 Fri 13:50


三俣取水口の様子を見に行ったら、こんな看板があった。取水施設もテロの標的なんだろうか?この施設を爆破されて困るのは、東電だけだと思う。湯沢発電所が襲撃されても東京の電力がダウンするわけではないし、南魚の農業者が灌漑取水に窮することもない。ほんのチョッピリ東電の売電額が減るだけだ。同じ狙うならもっと効率のいい施設をやるけどなぁ・・・ん?ひょっとして用もないのに時々取水口を見に来る私のような不審者のために、この看板はあるのかぁ?
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魚に代わって言えば
2007-06-21 Thu 20:21


三俣かぐらスキー場に上るロープウェイ乗り場の下にある東電三俣取水堰の余水吐け口。湯沢発電所の最大取水量は6.121m3/s。 上流清津川発電所で8m3/sの水を使って湯沢発電所取水口に直結すると、その差の約2m3/sの余水がここから本流に戻される。清津川下流ではこの捨て水と二居ダムの放流量の変化がそのまま数時間後に水位の変化として現れる。自然の雨以外の人為的な流量変化が毎日のようにおこっている。しかし、この余水吐けという仕組みは河川法違反だと魚に代わって私は言いたい。堰堤から800m下流のこの地点までの間は、実際には許可量より2m3/sも多く、東電の施設内に水が取り込まれて、川には水が無い。ここで返せばいいというもんじゃない!
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魚野川散歩その3
2007-06-20 Wed 10:40


魚野川の古峰堰。この時期、灌漑に0.131m3/sの取水許可だが、ほとんど取水していない。魚道もあるが、水面幅広く越流している。昨夜、少し降雨があったためか、水が少ない川という印象はない。今日は放流試験調査日。このあたりは伏没する区間だ。この下流は坪池橋→上原堰→大沢川合流→西部開田取水口→中之島橋 となる。
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写らないから惹かれる
2007-06-19 Tue 09:56


この時期にことさら大きな声で自分を主張するのがオオルリ。高い梢で美声を披露してくれる渓谷のメインメンバー。声だけでなく姿もきれいなブルーだけど、私の小さなカメラではズームいっぱいにしても、これが限界。これじゃ、きれいなのかなんだか分からない。鳥を撮りたいと思う時、ちゃんと写るカメラがほしいな・・・といつも歯がゆい。手の届かない空にいるから、かえってその魅力に惹かれるのかも知れない。
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信濃川夏景
2007-06-18 Mon 14:20


JR東日本が山手線を動かすために、信濃川の水のほとんどを取水していることを東京の人は知らない。減水区間の信濃川は大河というにはあまりにも薄くて惨めで、遠くから見ると、夏の道に見える逃げ水のようだ。中越地震で発電施設が被災し取水停止した時、初めて、滔々と流れる大河の姿を見た。舟で行き来した頃の人と川の文化が見えるようだった。「水力発電はクリーンエネルギーだ」と聞くたびに、環境も文化も底力も何もかもと引き換えに、クリーンかと言い返したくなる。

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川面明暗
2007-06-17 Sun 11:33


ゴルジュ帯を抜けた流れはまだ谷底をはっていて、両岸の木々の影が水面に落ちている。うちの裏では写真のように夏至近い頃でも、川底が全部日向になることはない。5分も水の中にいると冷たくて震え上がる。日中、イワナは暗い影に身を潜めて動かない。渇水で一番被害を受けるのは、もう少し下流の桔梗ヶ原堰堤直下から釜川合流点まで。農業取水で流量が少なくなり、水温が上がる。川幅も広がり鮎が縄張りをはる所。細い魚道一本で繋がる川は哀れだ。堰堤直下の流量を確保したい。
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水の中から飛び出す
2007-06-16 Sat 12:16


日が落ちる頃、川面からおびただしい数の虫たちがやって来る。まるでタンポポの綿毛のように、緩やかに途切れることなく、フワフワと上がってくる。時間と空間を切り取ると幻想的な絵のようだ。カゲロウやトビケラ、ヘビトンボが羽化して、夜の空へ飛び出す。同じ頃、コウモリたちの活動が始まる。川がつくる生き物の世界は静かに繋がっている。
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合唱団の主役
2007-06-15 Fri 09:53


この時期にブナ林を歩くとエゾハルゼミの大合唱で、コルリやキビタキの声が負けるほど。特にお天気良い日中にはルールールールーすごい声。小さい体のわりに大音響の発声は防犯ブザーみたいだ。セミの一生のうちで人がその姿を見るのはほんの数日だけで、残りの何年間かの土の中の暮らしは、分からない部分のほうが多い。「あんたが見ている自然はほんの一面だよ」とセミは人の無知を笑っているだろう。

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雪に埋もれたデータ
2007-06-14 Thu 17:33


山奥の渓流にある電力会社の流量観測施設。秋山郷の一番奥の切明集落から、志賀高原へ林道を車でひたすら登り、さらに歩いて川まで下りる。日本一の豪雪地で冬季(11~5月)は交通止めになるルート。昨年の豪雪では5m近い雪で秋山郷は陸の孤島になって一躍有名になった。ここで観測して作成された流量年表は経済産業省に報告される。H11年に電気事業法が改正になるまでは、1~3月には月1回、12月、4月、5月には月3回ここでの観測値が報告されている。どうやって測りに行ったんだろう・・・真新しい計測小屋はたぶん昨年の豪雪で壊れて作り直したのではないか?
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昼寝中に身体測定
2007-06-13 Wed 14:53


この雄も絶滅危惧Ⅱ類(VU)指定種。この種はわりと単独で過ごしていておっとりしているタイプ。
銀色のキラキラした毛が立派。新潟県でのこの種の報告数のほとんどがここでのものだ。
コウモリの雄雌はすぐ見分けられる。  写真のようにあるべきところにあるべきもの(*^▽^*)がついているのが雄。 測定して写真を撮ったら、またもとの場所に戻しておく。大食漢の彼らを支えているのは、川の生態系だ。

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魚野川散歩その2
2007-06-12 Tue 11:13



スーパー堤防の整備された都会で育った私の感覚では、川には両岸に堤防が果てしなく続いていて、その上を歩けるというのが常識だった。魚野川を歩いて、普通の川にはそもそも堤防など無いと思い知った。川沿いに歩きたいのに、何度も川から離れてしまう。途切れ々にある石積みの堤防は高さも形も様々だ。写真の石積みの左は田んぼ、右は魚野川。
ふと、これってひょっとしたら霞堤?なのかと思った。昔から氾濫と戦ってきた魚沼盆地。大雨が降れば急峻な支流から流れ込む水はたちまち盆地の底に溜まってしまう。魚野川の流下に合わせて、川に水を戻す知恵があったのではないだろうか・・・
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同居ご遠慮
2007-06-11 Mon 11:09



各地でツバメの減少が言われているが、ここには変わりなく渡って来る。長年外のひさしの下に巣をかけていたが、2年続けて蛇にやられてから、我が家にみきりをつけたのか、何年かブランクができいた。新居をお探しなのはわかるけど、そこは家の中ですよ。
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「水利権を学習しようよ!」
2007-06-10 Sun 09:27
河川法の国のアリスは十日町新聞に掲載しています


河川法の国のアリス 第17話 「水利権を学習しようよ!」

第6回清津川・魚野川流域水環境検討協議会を傍聴していて、つくづく「水利権ってちゃんと理解されていないんだなぁ・・・」と思った。川の水を使う人はみんなで学習会をしたほうがいい。
 まず始めに、川の水は誰のものでもないことを再確認しよう。河川法第2条では 「河川の流水は私権の目的となることができない」とある。これは旧河川法でも同じで第3条「河川並其ノ敷地若ハ流水ハ私権ノ目的トナルコトヲ得ス」となっていて、川は公共用物とされている。川に流れている水を使うには、第23条「河川の流水を占用しようとする者は河川管理者の許可を受けなければならない。」とあり、旧河川法でも第18条 「河川ノ敷地若ハ流水ヲ占用セムトスル者ハ地方行政庁ノ許可ヲ受クヘシ」とある。公共のものを使うにはそれを管理している者の許可が必要だ。また許可されたからといって、取水後の水を好き勝手にできるものではない。解説には「河川法による流水の占用許可を受けた者は、その許可で定められた目的以外の目的に自らの水を使用し、又は他人に使用させることはできない」とある。だから、いかに発電所建設時に灌漑水が減じた補償だといっても、発電導水路の水を灌漑に分水するには灌漑目的の許可を受けなければならず、許可権者を抜きにして「そこは利水者同士で円満に」と解決できないのが水利権。80年も使っていたからといって「同じ農民同士、分かってやれ」と言わんばかりの発言は、人情論としてはいいが、水利権の規範からは正しくない。河川局は「既に河川管理者が管理している河川は、実定法の規定により行政主体が管理している河川である。このような河川において実定法に反する慣行が成立する余地はなく、長期にわたり取水の事実が継続しているとしても、これが許可を受けないで行われている時には、あくまでも違法な行為であって、慣行水利権として成立することはない。」と解説している。
また公共の水を使う権利は、投資の対象にはならない。協議会の中で「90年前に水利権をいただいた、あるいは東京電灯さんが水利権を買った」という発言があったが、土地の所有権みたいに水利権は売買できない。譲渡が認められる場合も限られていて、許可権者の承認が必要だ。ちなみに湯沢町史では湯沢発電所の水利権は山口達太郎氏らが自家産業用に取得し日本水力電気を立ち上げ、大正11年に東京電灯と合併している。当時の許可権者の承認があったのかも定かでなく、合併による譲渡前後の権利の同一性の確保もされていない。

ほかにも委員の発言を聞いていて、水利権の「絵に描いた餅」のような性質が理解できてないなぁと思った。許可されたからといって、全量が取水できるとは限らない権利だということだ。農地開発の歴史で国が開田して利水の権利を整えたとしても、必ずしも許可された量が取水できるとは限らず、たとえ取水できなくとも文句の言えるものではないのだ。水利権は、原則として過去10年間の基準渇水流量を基にして許可される。だからそれ以上の異常な渇水になると、取水できないこともある。解説には「水利権は、河川の流量という自然現象によって左右されるものを権利の客体としており、内在的に不安定な性格をもつものである。つまり渇水になり取水が困難となった場合においても、その権利内容の実現を河川管理者に請求することができない。」と書いている。許可は通常ならちゃんと取水できる量を安全側をみた計算でなされている。異常な渇水の時は、ほとんどの利水者がみな取水できないこともあるし、そういう時は「国が許可したんだから取水する権利があるんだ。」と言い張ってもしょうがない。利水者同士が互譲の精神で上手に水を使う努力が必要だし、普段から渇水を想定して自助努力を進めておくべきだ。
また、もし許可された水利権量が何らかのやむを得ない公益上の理由で、撤回されたり、減らされるようなことがあっても、河川管理者に従わねばならないというのが公共用物としての川の水を使う者の心得で、河川法でも監督処分で定めている。だから協議会の中での「誰がどう見てもこの権利は奪うことはできない」との発言は、水利権の性格や公共用物の水を使わせて頂くというスタンスから逸脱している。一旦許可されると半永久的に継続するという財産権に似た強い側面と、許可されても必ずしも取水できるとは限らないというもろい側面を併せ持っているから、水利権は理解が難しくて、また面白い。

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脳内温暖化
2007-06-09 Sat 11:44


原稿書きに最近使った資料の一つに湯沢町史がある。紀元前からの人の営み~2000年までを書いている。山間地の一つの自治体の歴史だけを見ても、昭和後期からの町の変貌は、それまでの比ではない。短い間に、清水トンネル・スキー場開発・奥清津発電所建設・上越新幹線・関越自動車道・マンション建設・・・日本中で同じような変化の歴史が、多くの市町村であった頃。これは地球の平均気温の上昇とぴったり合っていて、わずか30年くらいの間に地球規模でおこっている変化が異常なものであることがよく分かる。この30年、人の脳内も同様に急激におかしくなっているに違いない。
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川守りたち
2007-06-08 Fri 11:02


コウモリのことを書き出すと水ブログがコウモリブログになってしまうほどのめり込んでいるので、我慢していた。σ(^◇^;)少しだけ・・・

コウモリたちの出産期が始まる。観察は相棒が環境省と県の許可を得て続けている。両腕に標識をつけているこの子は、特に注意をしている絶滅危惧Ⅱ類(VU)の雌個体。一昨年、新潟県では初めて生息が確認された。全国的にもほとんどまともなデータがない。定点観察できるのは、日本でもおそらくここだけだろう。今年もやって来たことに安堵し、無事に繁殖できるよう祈るばかりだ。
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魚野川散歩
2007-06-07 Thu 10:59


魚野川風景。中州を挟んで左側からの流れが魚野川本流。右側から流れ込んでいるのが石打発電所の放水。この発電所は湯沢発電所の放水を直結し、さらに魚野川から取り入れてあわせた水で発電している。だから、この放水は山を越えてきた清津川の水+魚野川の水ということ。本流より量が多く、きれいな色をしている。さて、この川ではここから不思議な流量減少が生じるのだが・・・
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いつも見てます
2007-06-06 Wed 13:28


春は流量観測に来る回数が他のシーズンより多い。経産省に報告義務のあった期間より、指定解除になってからのほうがキチンと毎月観測しているから不思議。ライフジャケットもちゃんと着用するようになった。「山中なので観測中に人に会うことは少ない」(地元の人は見ていない)と東電は説明するが、それは下請けの測量屋さんが気付いてないだけで、うちの家からこのようにカメラに納まる位置で作業をしている。観察好きな私に見られてないはずがないでしょ?

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「数字に囲まれて」
2007-06-05 Tue 10:54
河川法の国のアリスは十日町新聞に掲載しています


河川法の国のアリス 第16話 「数字に囲まれて」

不思議の国でアリスは数字トランプの兵隊に取り囲まれて逃げ回る。本編河川法の国では私も大小たくさんの数字に囲まれて考え込んでいる。今回はこの水問題にまつわるいろんな数字たちをズラズラ列挙してみよう。

まず、清津川から発電取水した水を湯沢町芝原集落の田んぼに分水していると東電が言っている量 毎秒0.01トン・・・なぁんだ、少量じゃないかと思うなかれ。4月20日国交省が「水利権を取り消し処分とする」と発表した栃木県の塩原発電所で東電が盗水していた量は「年間100万トン」と報道されていた。これを毎秒あたりの流量に換算すると、0.03トンだからそう大差ない。塩原発電所の場合平成6年からだが、湯沢発電所の芝原への分水は年間5ヶ月とは言え、昭和2年から80年間今もなお続いている。分水の総量は馬鹿にならない。

次の数字は3月14日までに国交省に報告のあった全国の水力発電施設での不適切事案件数。一級河川の発電所総数が997箇所でそのうち不正報告件数が959件。ほとんどの発電所で何らかの不適切事案があったわけ?そのうち超過取水を誤魔化したものが793件。う~ん・・・いかに水物とは言えこれじゃ法を守るほうがおかしいようだ。

続いては電力9社から与党の政治資金団体に贈られた2005年1年間の献金総額2600万円・・・政治資金規正法では会社から政党への献金は禁じられているので、役員157人が手分けして個人献金の形をとったもの。個人の寄付なら限度額までの金額はいくらでもいいようなものだが、なぜか申し合わせたように会長、社長は30万円、副社長は25万円、常務は20万円・・・と役職序列ができている。組織的な個人献金は事実上の企業献金と変わりない。政権与党は法規違反の処分に甘くなるなかれ。

だんだん数字は大きくなって、東電が原発立地のお礼に作った柏崎市の夢の森公園、建設費42億+むこう30年間の管理運営費18億でしめて60億円・・・臨界を隠し、検査妨害をして市民の生命を危険にさらして、どんな夢をプレゼントするのだろうか・・・核利用大国日本の発電後の核の灰を処分する費用19兆円は次世代への負の遺産のままである。

さて、水の値段27,367,649円・・・平成17年12月31日に期限切れとなった湯沢発電所の水利許可だが、その後も毎日清津川の水は魚野川に導水されて、発電所は電気をつくり売電を続けている。使った水の料金(流水の占用料)は、期限が切れる前のとおり1年分で先の金額が県に納められている。申請どおり許可が下りていれば 29,853,259円のはずだが、問題がありすぎてまだ更新許可されていないのでかえってちょっとお安くなってしまった。だけど、河川法解説にはこう書いてある。「何らかの理由によって許可期限の更新の許可が遅れ、許可期間が経過してしまった後に当該許可がなされたとしても、その間の流水占用料は徴収することができる」・・・ふむふむ、後払いOKかぁ?差額は後で納めてもらえるのかな・・・でも待てよ、こうも書いてある。「流水占用料の徴収の対象となる者は、法第23条から第25条までの許可を受けたものである。」ということは、もし、国が「この更新申請の許可はまかりならん!」と処分したらどうなるんだろう・・・やっぱりまた県民は損してしまうなぁ・・・

最後に1500本・・・私たちが水源涵養を目的に清津川上流に植えたブナの本数。小さなボランティア活動だから少しずつ植えて5年でやっとこの数になった。いつか青々した森になって清津川や信濃川を潤す水を生み出してほしい。今年も9月16日に植林を予定していますので皆さんのお手伝いをよろしくお願いします。

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減少の原因
2007-06-04 Mon 11:20
 流域協議会で報告された魚野川の伏没現象にひっかかっている。石打PS合流地点(№2)から坪池橋上流までの減り方が大きく、それより下は減りが少ない。全体に減っているのではなく、部分的に減りの激しいところがある。
 電気料は、通年契約より期間限定にするとずっと安い。だから、消雪用の井戸ポンプは通常冬の月契約でするから、夏は利用できない。この冬は降雪が少なかったのでそれほど地下水を汲み上げなかったと思う。地下水を使うために伏没が大きいなら、通常の冬にはもっと減少が大きい事が予想される。減少量が、「今年冬」 <  「昨年夏」という傾向があるという報告だから、これを 「地下水を汲み上げない冬」 < 「地下水を汲み上げない夏」 と読み替えれば、減少の原因は地下水を利用するための伏没に限らないのではないか?部分的であって伏没に限らない ・・・どうやら謎を解く鍵はこの辺にありそう・・・
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変身術の妙味
2007-06-03 Sun 09:59


カジカガエルが産卵期に入ってフィフィフィ・・・と鳴き交わしている。渓流ならではの風情。カエルの表皮色の変化は興味深い。カメレオンのように保護色変化する。石の上にいるときは、このように石と同じような色をしているが、白い自動販売機に張り付いて虫を狙っている時は、中途半端な薄い灰緑になっていて完璧でないところがマヌケでかわいい。以前、アオガエルを一晩発泡スチロールの箱に入れてみたら、きれいなレモン色になっていた。カエル的には限界まで変身したつもり?かな・・・

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マニアックな番外編
2007-06-02 Sat 16:00
去年の今頃、情報開示請求した東電の水利使用変更許可書について、1年にわたり、私と北陸地方整備局との間で書面戦争(行政不服審査法による審査請求)をやっている。そろそろ決着の大臣裁決書が来るかなぁ・・と思って、ここまでのやり取りを別ブログにまとめてみた。
         ↓
 http://myhome.cururu.jp/julyyamasemi/blog 幻の水利権許可書

  (リンクしておきます。)

行政相手に不服を言おうと思っている国民の方は参考にしてくだされば光栄です。(そんな不届きな人めったにいない。・゜゜・(≧∀≦)・゜゜・。)

 私の場合、開示された文書があまりにお粗末だったので、信頼していた国交省に裏切られた気分で審査請求してしまった。国交省に正しいお仕事をして頂きたいと願うあまり・・・と思ってください。
       


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年金もらえるかな?
2007-06-01 Fri 11:49


一夜漬けで年金法ができちゃった!たぶん私も5千万分の1だと思う。地方公務員を辞めてから自営業に転身する間の年金はまとめて支払った記憶がある。心配になってゴソゴソ探したら、あった!(^-^;領収書が・・・日付は昭和58年である。こんなもの保管してるのはよほど疑い深い私のような人間しかいないよ。
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